私が目にした医学博士 加茂淳先生の著書に、椎間板が神経を圧迫しても痛みは生じないというとても興味のある記事を見つけました。
その内容は以下の通りです。
ヘルニア犯人説では説明できない現象
●「ヘルニアが痛みの原因」という理論はおかしい。
そう思うようになったのは、次のような現象を、この理論ではうまく説明できないということに気付いたからです。
1.ヘルニアの手術をしても良くならないことがある。
・ヘルニアの手術後に腰痛が再発する率は、決して低くありません。慢性の腰痛の患者さんの中には、ヘルニアの手術をした人が少なくありません。
2.健常人でもヘルニアはある。
・ヘルニアや脊椎管狭窄があっても、痛みの無い人はたくさんいます。
3.痛みがあってもヘルニアが無いことがある。
・腰痛を訴える患者さんを、レントゲンやMRIを撮って詳しく調べても、ヘルニアが見つからないことが、いくらでもあります。
4.保存的治療(手術によらない治療)で簡単に治ることがある。
手術以外の治療法、たとえば針灸、整体、カイロプラクティックなどの保存療法で簡単に治る人もいます。
こうした疑問や矛盾に明快に答えた知見や論文を、今日に至るまで、私は見たことがありません。
●手術で治ることがあるのは?
でも、手術して治ったという人もいるじゃないか!そう反論する人もいます。
たしかに、ヘルニアを切ったあと、腰痛や坐骨神経痛が消えたという患者さんはいます。
「手術直後から、坐骨神経痛がビックリするぐらい消えました。厳密にいうと手術前がひどかったので、痛みが消えたように感じました。私の場合は結果から見て明らかにヘルニアによる神経の圧迫が原因でした」というように。
しかしこれは残念ながら、そのような結論を早々に断定するわけにはいかないのです。
手術でなおることのあるのは、手術時の体位によっては全身麻酔で筋肉がゆるみ、筋肉のスパズムが止まってしまうことがあるかもしれません。それが、「手術で治った」ということの実態ではないかと私は推測しています。
「ヘルニアを切った」ことが、イコール「圧迫が除去された」ことにはならないのです。
また、全身麻酔によって、痛みに過剰反応していた脳がリセットされる可能性もあると思われます。
”手術をしたという儀式的な効果”もあるのかもしれません。
安心すると筋肉の緊張も緩みますね。
逆に、ヘルニアが見つからなくて手術を中断したケースでは、四割前後の改善率を示したというデータがあります。
つまり、ヘルニアを切らなくとも、改善した例がかなりあるということです。
手術をしてもよくならないことはしばしばあります。また、いったんよくなって再発することは少なくありません。
「再発性ヘルニア」と呼ぶようですが、俳優の杉良太郎さんは三回も椎間板ヘルニアの手術をしたと、テレビでおっしゃっています。
~中略~
たとえば、イギリスの疼痛生理学の権威パトリック・ウォール博士は、その著書『疼痛学序説』(横田敏勝訳・南江堂)で、次のようにヘルニア犯人説に疑問を投げかけています。
「椎間板ヘルニアの手術は七十年以上もの間行われてきた。もてはやされたこともあったが、疑問が増し続けている。ヘルニアの突出の役割は、はっきりしない」
同様にマイアミ医科大学のヒューバート・ロズモフ教授も、「椎間板ヘルニアが痛みを引き起こす可能性は、三%にも満たない」と言っています。
お二人とも、学者らしい慎重な言い回しですが、はっきりいえば、ヘルニアと腰痛は、ほとんど関係がないということでしょう。
「椎間板が神経を圧迫しても痛みは生じない」というのは、もはや医学的事実です。
一部頁の抜粋ですが、これ以外にも興味深い次の事柄についても書かれています。
●「脊椎管狭窄症」が腰痛の犯人? これも、誤り
●「坐骨神経痛」も誤解されている
●腰椎すべり症が腰痛の原因ではない証拠
など
<参考著書:「トリガーポイントブロックで腰痛は治る」>
私は医者ではありませんが、加茂先生の意見に同感です。
交通事故などで「骨などには異常が無い」が、事故後何十年経過しても首が重かったり動きが悪いと訴える方はたくさんいらっしゃいます。
病院では「交通事故の後遺症」と判断されケースが多いようです。
私のこれまでの施術の経験値ではありますが、これ等の方々は心的外傷(トラウマ)が原因で、このトラウマが脳から消えることにより改善してしまうのではないかと強く感じています。
この記事をご覧頂いたアナタ様が、1日も早く元気なお体を取戻して頂けますよう、願っています。
最後までご覧頂き、ありがとうございました。
膝関節痛専門 整体ボディーケア 坂本忠幸
03-6765-4970
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